夏休みは、ゲームやスマートフォン、タブレットを使用する時間が増えやすい時期です。
一方で、生活リズムの変化により、お子さまの視力低下に気づくきっかけとなることもあります。
近年は子どもの近視が増加しており、早期からの近視進行予防が重要と考えられています。
今回は、子どもの近視と近視進行予防、そして当院で行っている低濃度アトロピン点眼による治療についてご紹介します。
子どもの近視が増えている理由
近視とは、目の奥行き(眼軸長:がんじくちょう)が長くなることで、遠くのものが見えにくくなる状態です。

近年、近視の増加には次のような要因が関係していると考えられています。
・スマートフォンやタブレットの長時間使用
・ゲームや読書など近くを見る時間の増加
・屋外活動の減少
・遺伝的な要因
特に成長期の子どもは近視が進行しやすいため、早めの対策が大切です。
近視が進行するとどうなる?
近視が進行すると眼鏡やコンタクトレンズの度数が強くなるだけでなく、
・網膜剥離
・緑内障
・近視性黄斑症
などの病気のリスクが高くなることが知られています。
そのため、「見えにくくなったら眼鏡を作る」だけでなく、近視の進行を抑える取り組みが重要です。
近視進行予防のためにできること

近視の進行を完全に止めることはできませんが、進行を抑えるために次のようなことが推奨されています。
1. 屋外で過ごす時間を増やす
1日2時間程度の屋外活動が近視進行予防に効果的とされています。
散歩や公園遊び、スポーツなどを積極的に取り入れましょう。
2. 近くを見続けない
読書やタブレット学習をする際は、30分ごとに一度目を休め、時々遠くを見ることを意識しましょう。
3. 正しい姿勢と距離を保つ
本や画面との距離は30cm以上離し、明るい場所で使用しましょう。
4. 定期的な視力検査を受ける
近視は自覚症状が少ないことがあります。
学校健診で指摘された場合や、目を細めるなど見えにくそうな様子がある場合は早めに眼科を受診しましょう。
低濃度アトロピン点眼による近視進行抑制治療
近年、子どもの近視進行を抑える治療法の一つとして、低濃度アトロピンを用いた点眼治療が行われています。この点眼薬は、毎日就寝前に点眼することで、眼軸の伸びを抑え、近視の進行を緩やかにする効果が報告されています。

この治療法の特徴として、以下の点があげられます。
・近視の進行を完全に止めるものではない
・視力を良くする(回復させる)治療ではない
しかし、成長期のお子さまの近視進行速度を抑えるアプローチとして注目されています。
治療開始には適応の判断が必要なため、まずは眼科での詳しい検査・診察をおすすめします。
近視に気づくポイント
近視は徐々に進行することがあり、お子さま自身が見えにくさを訴えない場合もあります。
以下のような様子がみられる場合は、お気軽にご相談ください。

やぐま眼科クリニックでの診療について
当院では、お子さまの目の健康をサポートするために以下の対応を行っています。
・お子さまの正確な視力検査
・近視の診断と丁寧な経過観察
・近視進行抑制治療のご相談
・お子さまの目に合わせた眼鏡処方

お子さまの目を守るために
子どもの近視は早期発見と継続的な管理が何より大切です。
日常生活の工夫と定期的な眼科受診によって、将来的なリスクを減らし、近視の進行を抑えられる可能性があります。
お子さまの大切な目の健康を守るために、気になることがありましたら、いつでもやぐま眼科クリニックまでお気軽にご相談ください。
医療法人社団 大樹会
理事長・眼科専門医 田辺 直樹
